制作裏側
サンプルLPを1本作ってわかったこと
2026.06.05
「まず1本、作ってみよう」から始まりました
「ストーリーLPを作ります」と言っておきながら、実績がありません。ポートフォリオに並べるものがないんです。
だったら、自分でデモを作るしかありません。
架空の依頼ではなく、実際にありそうな悩みをもとにストーリーを組み立てて、漫画LPとして仕上げる。そうすれば「こういうものが作れます」と見せられますよね。
そう思って作ったのが、最初のサンプルLP「よりそいノート」でした。
主人公は「私に売れるものなんてない」と思っている個人事業主です。カウンセリングのスキルはあるのに、それを商品として見せる方法がわからない。そんな人が、ストーリー設計と出会って変わっていく話です。
一番時間がかかったのは、ストーリー設計でした
漫画を描く時間より、「誰の、どんな体験を、どう伝えるか」を考える時間の方がずっと長かったです。
最初に決めたのは「誰に届けるか」。ここに丸1日かけました。「個人事業主」だけだと広すぎますよね。「自分の体験に価値があると気づいていない、30代〜40代の女性個人事業主」まで絞りました。
次に、主人公の感情の流れを設計しました。最初は不安で、少し希望が見えて、また壁にぶつかって、でも最後には「自分にもできるかも」と思える。この感情のアップダウンが、読み手を引き込むんです。
ストーリーの設計に3日。漫画の制作に2日。圧倒的にストーリー設計の方が重かったですね。
作ってみてわかった5つのこと
① ヒアリングがすべてを決めます
ストーリーの良し悪しは、最初のヒアリングで9割決まります。「何があったか」だけじゃなく「その時どう感じたか」まで聞けるかどうか。ここが浅いと、ストーリーも浅くなるんです。
今回はデモなので自分で設定を作りましたけど、実際の案件ではクライアントへのヒアリングが最重要工程になります。そのために、ヒアリングシートも10パターン用意しました。
② 漫画が合う話と、合わない話があります
感情の動きが大きい体験は漫画が合います。表情やセリフで「追体験」を作りやすいからです。でも、手順やロジックを伝えたい場面はテキストの方がいいですね。
よりそいノートでは、主人公が悩んでいるシーンは漫画、サービスの仕組みを説明するパートはテキストベースにしました。この使い分けが大事です。
③ 12ページでも足りません
最初は「5ページくらいで十分でしょ」と思っていました。でもストーリーで引き込むには、読者が感情移入する「間」が必要なんです。結局12ページになりました。短いと「で、何が言いたいの?」になってしまいます。
特に、主人公が変わるきっかけのシーンは急いじゃいけません。ここを急ぐと、「なんか急に変わったな」と読み手が冷めてしまいます。感情の変化には、それなりのページ数が要りますね。
④ 完璧を目指すと終わりません
漫画のクオリティ、ストーリーの細部、文字のフォント——こだわり始めると永遠に終わらないんです。
ある程度の段階で「これでいい」と決断する力が必要でした。80万溶かして学んだ「60点でいいから、まず出す」が、ここでも活きましたね。
⑤ 作ってから見えるものがあります
作る前に頭で考えていたことと、実際に作ってから見えたことは全然違いました。「この流れだと読者が離脱しそうだな」とか「ここは漫画じゃなくてテキストの方がいいな」とか、作らないとわからないことだらけだったんです。
実績ゼロからでも、見せられるものは作れます
「実績がないから仕事が来ない。仕事が来ないから実績ができない」。この無限ループにハマっていました。
でも、サンプルを1本作っただけで「こういうものが作れるんですね」と言ってもらえるようになりました。
クライアントワークの実績がなくても、デモがあれば伝わります。「実績がない」は「何も見せられない」とイコールじゃないんです。自分で作ればいい。
完璧じゃなくていいです。まず1本作る。それだけで、動き出します。
80万かけて学んだ「60点でいいから、まず出す」は、ここでも正解でしたね。